思えば数ヶ月前の春、あまり深い考えもなしに公認会計士を目指そうと決め、
卒業後の数年は仕事と受験を両天秤にかけて、などという都合のよい将来設計に基づき、
あれよあれよという間に就職先が決まりました。
「親や親戚も喜んでいることだし、やっぱり就職かな…」
この頃は、8:2の割合で入社に傾いていました。
ところが、そんな私の心を変える出来事があったのです。
内定が決まってから数ヵ月後、入社予定者約300名を集めた内定式がありました。
その時、同じ埼玉大学の仲間と初めて顔をあわせました。どうやらその年の採用枠は、
私を含めて2名だったようです。
後で知ったことですが、やはり、大学別にある程度の色分けはあったらしく、
東大、一橋大、そして早稲田・慶応に他の六大学の出身者は十人あるいは二十人以上の
同期生がいたみたいですね。
会場には、大学別の人だかりがあちこちにできました。
私と彼は、二人で会場の隅っこに陣取っていた(?)のです。
「柴山君、埼玉大学出身者で一番出世している人は、どのポストにいると思う?」
「さあ。」
そのあと、なにやらややこしい役職名を並べていましたが、よく覚えていません。
ただ、結論として、役員になれる可能性が皆無に近いということだけは分かりました。
「なんだ、どうやったって、一番にはなれないのか…」
そのときの私の感想です。
さらにその後、こんなことがありました。
30人前後のグループに分かれて、互いに自己紹介や意見交換をしたり、
先輩から入社後の心構えについての話を聞いたりなど、ディスカッションをする場が設けられました。
その中の一環として、社長の挨拶があったのです。
その時行われた、進行係の方の紹介は、次のような趣旨の内容でした。
「えー、それでは皆さん。これから我が社の社長にご登場いただき、
ありがたいお言葉を頂戴いたします。もしかしたら、皆さんの中には、
社長を間近に見られる一生に一度の機会かもしれません。心して拝聴するように。」
もしかしたら受け狙いのジョークのつもりだったのかもしれません。
しかし、とてもそれが冗談には取れないようなその場の雰囲気でした。
その時、なにかとても重たいものが頭の上にのしかかってくるような、そんな息苦しさを覚えました。
もしこのまま入社したら、組織の中に埋没してしまい、
初期の公認会計士受験という目標を見失ってしまいそうな、
そんな不安が急に心の中を支配し始めたのです。
そんな不安感は、1日が終わり、自宅に帰ってからもずっと、消えることはありませんでした。
■無料メールセミナー一覧 すでに3000人以上が受講しています。
スポンサードリンク
« 仕事と受験勉強は両立するか? | 公認会計士物語 | 専門学校の受講料を稼げ! »