「会計士補」という立場
公認会計士2次試験に合格した時は、厳密には「会計士補になる資格」を得たに過ぎません。
このあと、公認会計士協会に行って、所定の手続を行い、
さらに十万円以上の登録料を払ってはじめて「会計士補」になることができます。
それでは、「会計士補」とは、どのような地位なのでしょうか。
会計士補には「公認~」という頭の文字が無いことからもわかるように、
まだ公には会計士としては認められていません。したがって、
独自の名前で監査証明を出すことはもちろん、税理士業務を行うこともできないわけです。
これはまだ、実務経験や専門的知識がまだ不足していることを考えれば、
いたしかたないことといえるでしょう。
しかし、監査法人や個人会計事務所で補助者として業務を行うことにより、
同年代の一般企業の新入社員よりは1.5倍くらい良い報酬をもらい、
「先生」と呼ばれて仕事をすることができます。
また、世間ではあまり「公認会計士」と「会計士補」の違いを知らないせいか、
「2次試験合格=公認会計士」のようなイメージが強いらしいので、
何かと羨望の眼差しで見てもらえたのは、とても快感でしたね。
逆にいえば、まだ、それなりの責任を背負って仕事をするには、
もう少し知識と経験が必要な時期として、猶予期間を与えられたようなものです。
だから、この時期は、少しぐらいの失敗は恐れず気にせず、
目いっぱい研究(専門家のはしくれなのですから、「勉強」とは私は言いません)と
仕事に打ち込めばいいのです。
会計士補時代の3年間における、実務の取り組み方と研究の量によって、
その後のキャリアに大きな個人差がでます。なにごとも「はじめが肝心」なのです。
私も、監査の現場に出てはじめて、「ああ、人間、一生学び続けなければいけないんだな……」と強烈に実感しました。
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