監査の現場はノウハウの宝庫
公認会計士の監査の対象となるのは、たいていが大企業です。
したがって、お邪魔する会社の規模が大きいため、当然のこととして、
日常的にさまざまな出来事が起こります。
何億円もするような製品の販売、新規の取引相手に対して行う信用調査、株や債券などの有価証券の
売買、不動産の譲渡や賃貸借、会社の合併、取引先の倒産による売上代金の貸倒れ、
はたまた従業員による会社のお金の使い込み、などなど、数え上げたらきりがありません。
監査人は、これらさまざまな企業活動にかかる生の資料を、監査業務の過程で見ることができます。
これは、とても貴重なノウハウなのです。
実際のところ、あちこちの会社に行くと、次のような質問をよく受けます。
「我が社の業務レベルは、他社に比べて、どの程度なのでしょう?」
「このような取引は、当社では全く初めてのことなのですが、他の会社ではどのように
対処しているのでしょうか?」
つまり、1つの会社の中にいると、いきおい世界がその中に限られてしまうため、
他との比較がなかなかできません。そこで、いろいろな会社の実務に接して、
豊富な知識を持つ公認会計士に、アドバイスを求めたくなるのでしょう。
こういった、クライアントの方々のニーズに直面した時に、「ああ、会計士って、面白い商売だなあ!」と強く実感します。
そして、普段の監査の現場でいろいろな問題点にぶつかった時こそ、
「ここで苦労したことは、今後の自分のキャリアにとって、かならず血となり肉となるものなんだ」
と自分に言い聞かせ、真剣に取り組む事が大事です。
なお、私の経験では、どちらかというと、成功談より失敗談の方が、人はやや興味を強く持って
聞いてくれるみたいです。
「人生、いたる所に師あり」
これは、N先生から教えてもらった言葉です。
「監査先、いたる所にノウハウあり」
こう言えるのは、公認会計士だけの特権ですね。
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