公認会計士の受ける報酬
さきほどは、公認会計士という資格の評価を、「取得原価」という側面から行いました。
会計学の理論からすると、もう1つの代表的な評価基準である「時価法」で評価してみたいところなのでしょうが、
公認会計士資格のように、ある一定の人だけに与えられる権利・地位のような無形の財産は、
他人に譲渡できるものではないので、「流通価格」のようなものは存在しません(あたりまえですね!)。
そこで、公認会計士が行う業務の内容と、それに対して与えられる報酬について見ていくことで、
違った面から「公認会計士の看板」の価値について考えてみましょう。
公認会計士の主な業務を、とりあえずは会計監査とマネジメント・サービスの2つに分けて考えてみます。
会計監査といえば、通常は、資本金が5億円以上の大会社(商法)や、証券取引所などに
株式を上場しているような株式公開会社(証券取引法)が中心ですが、
そのほかにも、学校法人や労働組合など、さまざまな分野に監査業務の範囲が拡大されてきています。
どのような種類の監査にせよ、一般に、監査契約の期間は1事業年度単位ですから、
「年間でいくら」というように監査報酬の額が決まります。
そして、総資産が何百億円もある一つの大きな会社に、年間を通して何人もの会計士を送り込んで
会社の財務内容をチェックするわけですから、それ相当の時間と経費がかかります。
したがって、1件の監査契約における報酬の額も、数百万円にのぼることは想像に難くありませんね。
話は変わりますが、公認会計士が監査のために1日会社に伺えば、
だいたい5万円から10万円くらいの監査報酬がかかると考えておけばよいでしょう。
もちろん、それだけ高度な専門性が要求される仕事であることの裏返しですから、
監査をする側も、期待にこたえるべく全力を尽くします。
次に、マネジメント・サービスですが、その内容には、企業の経営診断や特定のテーマに対する
調査・分析、あるいは講演や企業研修の講師などがあります。
たとえば、ハリウッドの映画に出てくるような、それを専門として華々しく活躍しているコンサルタント
の人達のようには行きませんが、私も、個人として多少の企業診断や調査、
あるいは企業研修の講師などをやらせていただきました。
その時思ったのは、「会社経営者の方たちと話ができる程度のバランス感覚と経営知識、
それに公認会計士としての専門知識を上手に伝える表現力がとても大事な資質となる」ことです。
振り返ってみると、経営学や商法、それに原価計算の知識が、非常に役に立ちました。
さて、マネジメント・サービスに関する報酬ですが、これこそお客様との契約内容によって
様々あるとは思いますけれども、だいたい1日の仕事に対して、5万円から10万円の報酬をいただけたのではないでしょうか。
そう考えると、監査の場合と大体同じような感じかもしれません。
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