まだ私が2次試験の受験生だった頃、専門学校の授業中の雑談で、先生から次のような話を聞いたことがありました。
「公認会計士の資格を持っていれば、担保がなくても300万円くらいは銀行からすぐに借金することができるんだよ」
その時は、素直に、すごい信用のある資格なんだなあ、と感心しました。
ただ、仮にそういうことがあったと仮定しても、当時はまだ平成2年で、
バブルの最中にあったものですから、ある意味かなり特殊な状況下での話だろうと、
それなりに今なら割り引いて考えなければなりませんね。
なぜなら、平成10年に、私自身、独立開業にさいして銀行に100万円程度の融資を申し込みに行ったら、案の定というか、あっさり断られましたから…(現実はそんなものです)
さて、借金の話はともかくとして、「公認会計士の資格には、どのような価値があるのでしょうか?」
というのがこの章でのテーマになります。
ここで、かなり強引ですが、会計学の世界での理論をちょっとご紹介しましょう。
会計学では、企業の持つ財産の評価について、次のように2つの代表的な基準があげられています。
財産評価の基準
1.原価基準:財産を、その取得に要した額(支出額)で評価する。
2.時価基準:財産を、その時の取引価格(時価)で評価する。
原価とは、その財産のもつ「おおもとの価値」です。取得原価ともいいます。
購入した時にかかったお金だと思っていただければよいでしょう。
そこで、この項では、公認会計士の資格を、私の場合の「取得原価」で評価してみたいと思います。
私の資格取得までの支出額表(概算) <単位:円>
平成元年(2次試験の受験勉強スタート)
①専門学校の授業料(入門コース) 550,000
②通学の交通費(月約1万円) 120,000
③書籍代 70,000
④食費など(月約3万円) 360,000
1年目合計 1,100,000
平成2年(気を取り直して、2度目の挑戦)
①専門学校の授業料(上級コース) 300,000
②通学の交通費 120,000
③書籍代 70,000
④食費など 360,000
2年目合計 850,000
平成3年(翌年に念願の合格!)
①専門学校の授業料(上級コース) 300,000
②通学の交通費 120,000
③書籍代 50,000
④食費など 360,000
⑤家賃(月3万5千円) 420,000
3年目合計 1,250,000
※3年目は、受験に専念できる環境を作るため、近くで借家住まいをしました。
受験期間(3年間)の、資格取得費用(概算) 3,200,000
以上から、私にとっての「公認会計士」という看板の取得原価は320万円と計算されました。
これだけの元手がかかっているのだから、やっぱり「スゴイ資格」なんですね。
その後、この取得原価320万円は、3年くらいで全額回収し、以降は、金銭面でも、社会的な信用の面でも、ずうっと多大な恩恵を受け続けているわけです。つまり、今思えば、「長い目で見ると、とても割りの良い投資」になったと実感しています。
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